12月1日(火)に、牛山クラスが「ロケーションジャパン」山田編集長による講義を受講しました。今回の記事はメディア学科3年の角田梨奈さんが執筆したものです。

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12月1日のゼミでは、雑誌「ロケーションジャパン」編集長の山田実希さんにお越しいただき、「エンタメ×地域の可能性は無限大」というテーマでロケツーリズムについて講義していただきました。

山田さんは、映画やドラマ、情報番組やアニメなどのロケ地や舞台を通して、地域の魅力を発掘、発信している雑誌である「ロケーションジャパン」の編集長をなさっている方です。

「ロケーションジャパン」は最初、映像制作者向けにロケ地を探すための雑誌として専門誌として誕生しましたが、一般の人にも作品のロケ地を探すために購入していた人が多かったことが分かり、現在は一般向けに刊行している雑誌です。

ロケツーリズムは、何もないところがスペシャルな場所になるのがいいところだとお話いただきました。そこで、地域側も地域の魅力を発信する手段としてロケを誘致し、街をPRしていくものがロケツーリズムです。ロケツーリズムにはステップがあるそうです。まずはロケを誘致することが必要です。ロケが来るのを待つのではなく、地域側から情報を制作者に発信していかなければなりません。また、ロケを活用して地域活性化を継続的に行っていくためには、写真などの肖像権などの権利をクリアし、ロケ地マップやロケ地パネルを設置するなどのロケ実績を活用していくことが大切です。ロケ地はマーキングがされないので地域がマーキングすることで新たな観光資源に繋がり、たまたま訪れた人にも観光につながるきっかけになるそうです。

山田さんが効果的にロケ実績をPRできた街として挙げていたのが静岡県河津町でした。河津町は2月の河津桜の時期以外は観光客が訪れない地でしたが、「孤独のグルメ」でワサビ丼が紹介され、放送後からすぐにPRをしたことでツアーが組まれるほど観光客が押し寄せ、今ではワサビ丼は伊豆の名産までになったそうです。私は、地域の人が協力的だったこともあり、爆発的な人気につながったのではないかと思いました。

その後、「ロケ地に行ったらやってみたいこと」について、作品を想定し、2・3・4年混合のグループに分かれて、それぞれ考えました。私のグループでは、まず、聖地巡礼をしたことある人とない人がいたので、実際に自分でしたこと、してみたいことを共有しました。そこから「相棒」と「花より男子」のロケ地でやってみたいことを決めました。私たちのグループで考えた案は、「相棒」では街中をめぐる謎解きや特命係のセットの中で紅茶を入れる体験ができるという二つ、「花より男子」では劇中で使われたホテルで食事を楽しみながらマナー講座を受けるというものです。他のチームからも、写真を撮るときのために、劇中のワンシーンを再現するためにガイドの線を作る案や、主人公と同じ格好ができる体験など様々な案がたくさん出てきました。特に、私は聖地巡礼をした時に写真の構図が分からなくて試行錯誤した経験があるので、実際に写真を撮る時のガイドがあれば地域を巡る時間がもっと増えるのでぜひ導入して欲しいです。

今回、ロケツーリズムの地域の取り組みについて講義していただきましたが、私は「何もない所がスペシャルな場所になる」という言葉が印象に残っており、そのスペシャルな場所を作り上げるだけでなく、観光客に知ってもらえるように地域から情報発信をしていく方法としてロケツーリズムを広げていく必要があると感じました。メディアを活用した情報発信で地域に貢献していきたいです。

今回の講義は、大学のオープンスタジオから行われました

山田編集長のお話でたくさんの気づきを得ました