2026年5月19日、牛山佳菜代ゼミでは、広告・マーケティング分野でフリーランスとして活動する阿部さんと、大阪の放送局で報道記者として活躍する金崎さんを、オンラインゲストにお迎えし、「AIミニトーク&トークセッション」を実施しました。
牛山ゼミの活動テーマは、「多様なメディアを活用した地域・都市活性化の実践」です。その活動の一環として、今回は、生成AIが身近な存在となる中で、「AIとどう向き合うのか」「自分のことばで考えるとはどういうことなのか」をテーマに、広告・報道の現場で活躍するお二人からお話を伺いました。
今回の記事は、3年生の髙木愛加さんが執筆しました。
学生レポート
AIとの「壁打ち」で自分らしい発想を生み出す
阿部さんからは、生成AIを活用する上で大切なことについてお話ししていただきました。最近では、AIに文章を書かせた際に存在しない文献が示されてしまったり、自己PRの作成をAIに任せたりするなど、AI任せになってしまうという課題が出てきています。阿部さんは、AIに丸投げしてしまうことで、その人らしいユニークさが失われてしまうとお話しされていました。
そこで、“AIへの丸投げ”を避けるために、“AIとの壁打ち”が大事になっていくというお話がありました。AIと壁打ちをすることで、客観的な情報に自分の考えを加え、自分らしいアウトプットにつなげることができるそうです。

阿部さんのお話の後に、「AIで自分の関心の種を見つける」をテーマにグループワークを行いました。特定のプロンプトを生成AIに入力し、自分の関心ごとを9つに整理。その中から興味のあるテーマを一つ選び、理由を共有しました。

報道記者から聞く現場のリアル
続いて行われたトークセッションでは、大阪の放送局で報道記者として働く金崎さんに報道現場のリアルについてお話ししていただきました。
報道記者の1日は朝の取材から始まり、現場取材や編集、夜の取材まで続くそうです。一見すると大変な仕事ですが、「飽きることのない仕事」という言葉が印象的でした。過去の取材では、台風の猛烈な風で吹き飛ばされそうになった経験もあるそうです。危険と隣り合わせの現場であっても、報道を通して社会に貢献するとともに、困っている人の現状を伝える使命があるとお話しされていました。
また、報道局は、「興味のあるものがない」人こそ向いているそうです。その時々の興味に合わせて取材に行くことができ、社会に流行を作ることも求められているからとのことで、さまざまなことに関心を持てる人が向いているそうです。
さらにAIと報道の関係についてもお話がありました。現在の報道現場では、AIの使用はまだ限定的である一方で、自分が取材した情報をAIが文章化した際、自分が信じてしまうことが怖いとお話しされていました。また、速報性から一般投稿の映像を受けて報道する機会も増えており、AIによって作られた可能性がある映像を報道してしまう怖さや見極めの難しさについてもお話しされていました。AIによって便利になる部分がある一方で、「疑う力」の重要性について改めて考えさせられる内容でした。
フェイク動画をどう受け止めるか?
その後、フェイク動画や情報拡散をテーマにグループディスカッションを行いました。
- もし、LINEで友達からフェイク動画が送られてきたら?
- その動画が誰かを傷付けるものだったら?
- 過去にすごいと思って拡散した動画で振り返ってみたらフェイクだったものは?
というテーマについてグループで話し合い、各グループで「情報をシェアする際のルール」を考えました。各グループからは、「無意味に拡散せず一旦立ち止まる」「まずは疑って調べる」といった意見が出されました。

金崎さんからは、「AIを使って一旦疑ってみる。AIにファクトチェックさせるのも一つの方法になる。こんなことあったらしいよということを家族や、親友からだと信じてしまいがち。でもこれは結局どうなのか疑うことが大事」というコメントがありました。AIを使ってファクトチェックするのも、これからの時代に必要なことなのかもしれません。
最後に質疑応答が行われ、生成AIの活用方法や情報管理などについて、学生からの質問に丁寧にお答えいただきました。
全体の感想
今回の合同ゼミを通して、AIを使う機会が増えていく中で「自分の言葉を考える」という言葉がとても印象に残りました。AIが便利な面もある一方で、情報をそのまま信じすぎないよう、疑う力を持ちながら活用していきたいです。
自分自身の考えを持ちながら、向き合っていくことの大切さを改めて感じました。AIを活用したグループワークやディスカッションも行い、AI時代に必要な視点や情報リテラシーについて学ぶ機会となりました。
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