9月20日(土)、牛山ゼミに所属する13名の学生が、千葉県立房総のむらでフィールドワークを行いました。
今回の記事は、メディア学科3年の梅津心寧さんが執筆しました。
学生レポート
千葉県立房総のむらってどんなところ?
「千葉県立房総のむら」は、千葉県印旛郡栄町に位置し、房総の伝統的な生活様式や技術を来館者が直接体験するとともに、千葉県内各地から出土した考古遺物やなどの展示を通して歴史を学んでいただくことを目的としている体験博物館です。
様々な時代の建物が再現されていることからロケ地として多く使用されています。映画「ラーゲリより愛を込めて」や最近放送されたテレビドラマ「波うららかに、めおと日和」などの時代物のドラマや映画だけでなく、DMMTV「にじさんじ人気VTuber大集合!THE遊び王決定戦」のネット配信など、数多くのメディアに出ています。
なんと言っても、房総のむらは歴史を感じるだけでなく、“五感”を通して伝統を体験する・学ぶことができるのがとても魅力的です。
千葉県立房総のむらをフィールドワーク先に選んだ理由
今回のフィールドワーク先として房総のむらにした理由として、様々なメディアのロケ地として使用されている場所であり、広報活動の取り組みを聞きたいというのが第一にありました。また、他の場所では体験できない房総のむらならではの体験や見学、担当ゼミ生(渉外係)主催のゲーム形式の活動を通して、3年生の仲も深めながら新たな発見や魅力を知りたいという思いから、今回のフィールドワーク先に選定しました。
フィールドワーク先として実現したことで、当日は、千葉県立房総のむら広報・普及グループ長の長谷川さんから房総のむらの取り組みや広報活動(ロケ実績)などについてお聞きすることができました。その後、絵付け等の体験やゲーム形式での活動を行い、房総のむらの魅力を五感で知ることを行いました。


話を聞いてみて
まず、房総のむらの入口からその時代にタイムスリップしたような空間が広がっていてとてもワクワクしました。
午前中は、私たちを最初に迎えてくれた江戸時代後期の旅館を再現した総屋で、長谷川さんに館内についての動画鑑賞と口頭説明を受けました。
なんと「房総のむら」は東京ディズニーランドと同じ敷地であったり、40年前に新築で房総の伝統を支えてきた方々の屋敷を再現して建てたものであったりと、説明を受けなければ知らなかった秘話がたくさんありました!
また、施設のPR活動としてマスコットキャラクターである“ぼうじろー”が呟くXアカウントやInstagramなどのSNSを活用する工夫、房総のむらに没入できるツアー・告知なしのイベントを開催するなど、様々なターゲット層に向けた取り組みがされていました。ロケ対応では休館日の日に館内スタッフ同席のもと撮影を行うなどのお客さん・撮影側の配慮もされた工夫がされていました。
一方、館内スタッフの年齢層が上がり、伝統文化の体験を教える職人・スタッフ不足の課題があるのが分かり、学芸員志望の学生などに向けて魅力やスタッフ情報等を発信するなどして、房総のむらの伝統を受け継いでいく担い手を見つけ出す取り組みが必要であると感じました。

体験・見学・ゲームを通して
午後は、実際に房総のむらの伝統を体験したり、ゼミ生が考えたゲームを行ったりしました。体験では、「瀬戸物の絵付け」「鉄の小物づくり」「張り子の絵付け」を各々体験しました!実際に体験しなければ触れることのなかった伝統品を自分の手で命を吹き込む作業に楽しさを抱きつつ職人さんの匠の技術にとても感心しました。「瀬戸物の絵付け」は完成が1ヶ月後と言うことで、完成品が届くのが楽しみです!


ゲームは、ゼミ生の仲を深めながら今までのゼミで培った地域活性化×メディアを活用した発信力や企画力を活かすことを狙いとして、
・房総のむらを宣伝する「PRキャッチコピー対決!」
・園内で時代劇や番組・ドラマに使えそうなロケ地を探す「ロケハン対決!」
の2つのゲームを3チームに分かれ、チーム対戦で見学とともに行いました。
館内を実際に歩いてみると、体験で訪れた商家の街並みだけでなく、昔の武家屋敷や農家を再現した建物、歌舞伎舞台、水車などがありました。その建物内には、昔ながらのおもちゃやかまど、囲炉裏など、当時人が生活していたような名残りを感じられるものが沢山ありました。実際に私たちもおもちゃを体験し、子どもに戻ったかのように遊ぶことができ、ぜひ大人の方も遊んで幼少期の気持ちを思い出してほしいと思いました!




ゲームのプレゼン発表では、館内を歩きながら感じた「房総のむらの良さ」をチーム一丸となって共有することができました。チーム内で相談しながら写真を撮ったり、ゲームの提案を考えたり、ゲームを通してさらに仲を深めることやメディアを使ってその場所の良さを提案することの楽しさを学ぶことに繋げられました!
また、長谷川さんにもゲームのプレゼン発表の講評をいただきました。房総のむらの施設を使って簡単にドラマを作れることや再現することができる良さをこのプレゼンで改めて知られたこと、館内スタッフでは撮らないような画角の写真の撮り方などを褒めていただけて嬉しかったですし、今後のゼミ活動でゼミ生のそれぞれの能力を活かして良いものを目指していきたいなと感じました!
また、房総のむらはデジタルデトックスに最適な場所でした。伝統や自然を自分の体でより感じることができたので、このゲームで知った魅力を我々若者がSNS媒体を使って発信して広めていく取り組みが、房総のむらの知名度向上に直結することなのではないかと思いました。

校外学習で得られたこと
普段はパソコンやスマホなどのデジタルデバイスを使って情報を得ている私たちですが、改めてその場所に実際に訪れて体験を通して自分の体・五感で感じることの大切さも学べました。
また、房総のむらのスタッフの方々も優しく、帰り際には手を振って見送ってくださりました。今回は時間の関係上長くいられませんでしたが、館内をもっと詳しく見学し、深いところまで知りたくなりました。
これからゼミで半年かけて行う情報発信プロジェクトや就職活動などが本格的に始まります。その前に実際に房総の村を訪問することで得た今後に活かせる多くの学びがあり、良いフィールドワークの機会となりました。これからも3年生一同頑張っていきたいと思います!




