石川ゼミの3年生は、5月中旬に汐留にある「アドミュージアム東京」を見学しました。
ここは、日本で唯一の広告を専門に扱う博物館で、江戸時代から現代に至るまでのさまざまな広告資料が豊富に展示されています。

見学の冒頭では、博物館スタッフの方による解説を受けながら、日本の広告の歴史的な流れをたどりました。印刷物だけでなく、映像広告やポスターなど多彩な資料に触れることで、広告が社会とどのように関わってきたのかを多角的に学ぶことができました。

特に印象的だったのは、時代ごとに異なる広告の表現方法です。戦後復興期や高度経済成長期の広告からは、その時代特有の活気や人々の価値観が伝わってきました。一方で、現代の広告と比べると、表現の自由さや言葉づかいの違いが目立ち、広告がその時代の文化や倫理観を映し出す存在であることを改めて実感しました。

見学の後半では、デジタルコンテンツを活用した展示も体験しました。学生一人ひとりが関心のある時代やテーマに沿って広告を選び、CM映像やポスターなどを自由に閲覧する時間が設けられ、楽しみながら広告の移り変わりを体感しました。授業での学びとは異なり、実物を目の前にすることで、デザインの工夫や紙の質感、印刷技術など、細部にわたる表現の違いを発見する貴重な体験となりました。

今回の見学を通して、広告が時代や社会を映す「メディア」であることを再確認できたことは、今後の学びにも大きくつながっていくと感じます。広告の奥深さや面白さを体感した貴重な機会となりました。

実際に見て、感じて得た経験を、これからのゼミ活動の中で活かしながら、社会や企業の課題に向き合う提案づくりに挑戦していきます。

(文・石川ゼミ3年 広報部)