2021年3月15日、牛山佳菜代ゼミの2年生(現3年)が、島根県吉賀町立六日市中学校の2年生を対象としたICTリテラシー啓発のためのオンラインセミナーを開催しました。このセミナーは、ICT利用者における情報リテラシーやモラル、セキュリティの啓発手法の研究及び支援活動を行っている株式会社ラック サイバー・グリッド・ジャパン ICT利用環境啓発支援室との連携の元、5ヶ月かけて企画をしてきたものです。
今回の記事はメディア学科2年(現3年)の岩城正姫さんが執筆しました。

オンラインセミナーの概要

3月15日のゼミでは、島根県吉賀町立六日市中学校の2年生を対象としたインターネット上のトラブルを防ぐためのオンラインセミナーを開催しました。この活動は昨年の11月にスタートしました。ICT利用者への情報リテラシーやモラル、セキュリティの啓発手法の研究および支援活動を行っている株式会社ラック サイバー・グリッド・ジャパンICT利用環境啓発支援室と連携して行われました。セミナーでは「情報モラル」「情報セキュリティ」「消費者トラブル」の3チームに分かれ、それぞれ15分ずつ行いました。このオンラインセミナーには、私たち 2年生(現3年)のサポーターとして3年(現4年)の先輩方3名にもご参加頂きました。

「情報モラル」チーム

まず、「情報モラル」チーム。そもそも「情報モラル」という言葉はどういう意味があるのか、という点からわかりやすく説明しました。また、このチームはインスタグラムに焦点を絞り、架空のアカウントやストーリー(24時間で消えるショート動画や写真)を作成して、どういう点が危険なのかを中学生たちに答えてもらっていました。ストーリーの中に映っている危険な要素はどこか当てさせる場面で背景の木々に注目した生徒がいました。そして、木々を山と見間違え、「山が危険なのではないか」という面白い回答をした中学生がいて、着眼点が面白いなと印象に残りました。

情報モラルチームは、炎上のポイントを伝えるため、インスタグラムのストーリー動画を事例として実際に制作しました。

情報セキュリティチーム

次に、情報セキュリティチーム。このチームは「あなたを守る!パスワード」と題して、パスワードの作り方講座を開講しました。最初に実際に起きた事件や身近であったアカウントの乗っ取り、Y君の経験談を交えてパスワード管理の重要性を説明していました。そのあと、4工程に分けて中学生に実際にパスワードを制作してもらっていました。同じパスワードを使いまわすのではなく、違うパスワードを使用・管理できやすいような工夫がなされていました。私自身、普段は自分が覚えやすいようなパスワードにしてしまうためとても勉強になりました。

情報セキュリティチームは、大学生が実際にSNSで被害にあった話を事例として伝えました。

消費者トラブルチーム

最後は、私がリーダーを務めた消費者トラブルチームです。セミナーのテーマを決めるため、事前に中学生たちにアンケートをとりました。その結果、ネットショッピングの利用率が高かったので、、ネットショッピングに焦点を絞りました。最初に騙されやすさ心理チェックとして、9つの質問を生徒たちに投げかけました。そこから、トラブルに対する意識を分類し、ネットショッピングに関するトラブルの対処法などを伝えました。私たちのチームはプレゼンの一体感を出すために、次のプレゼンターの名前を呼んでバトンタッチをしていたのですが、後でラックさんにその工夫に気づいて頂けて嬉しかったです。

消費者トラブルチームは、先行研究を調査し、騙されやすさ心理チェックを中学生に実際にやってもらいました。

質疑応答

各チームのセミナーが終わり、休憩を挟んだ後、3つのグループに分かれて質疑応答を行いました。私がいたグループの質疑応答ではセミナーの内容に関する質問もされましたが、スライド資料の作り方や将来の夢など様々な話を中学生たちとしました。また、私たちの回答に対して中学校の先生に補足説明して頂いた場面もあり、私たち自身も勉強になった時間でした。

中学生や先生方から「いい経験になった」「また何かしらの機会があれば行いたい」などの感想を頂きました!画面の向こう側にいる中学生たちにどうしたらわかりやすく伝えられるのか、中学生たちの今後に役立つ内容になっているのか、セミナーの企画と資料の製作を通して私たち自身の今後に役立つ能力を身につけることができた5ヶ月だったと思います。今回はオンライン上でのセミナーだったため、対面よりも制約の多い中でのプロジェクトでした。しかし、各チームとも「オンライン」だからこそできる内容に仕上げることができたと思います。また、交流会後に各グループの中学生たちがお礼を伝える画像を送ってくれました。

画面越しに、中学生が感想を伝えてくれました。「いい経験になった」と言ってもらえてよかったです。

チームリーダーのコメント

最後にチームリーダーのコメントを紹介します。

(情報モラルチーム)
    情報モラルチームのプロジェクトリーダーを務めた丸山です。
    今回のプロジェクトは、中学生にセミナーを行うといった初めての経験だったため、不安なことも多くありましたが、沢山の方のサポートの元、無事プロジェクトを成功させることが出来ました。
    本プロジェクトで、ターゲットによってプレゼン方法が大きく変わることを実感しました。中学生向けのプレゼンとはどのようなものなのか試行錯誤を繰り返し、私たち自身も多くの学びを得ることが出来ました。今回学んだことを今後のゼミ活動にも活かしたいと思います。関わってくださった皆様、本当にありがとうございました。
(情報セキュリティチーム)
    情報セキュリティチームのリーダーを務めました宮本です。
    牛山ゼミの活動で初めて大人世代に向けてではなく中学生という年代に向けてのプレゼンは初めてでした。中学生でも理解できるような語句、話し方などを探しながら工夫しました。六日市中学校の皆さんも発表を楽しく聞いてくださったので、私達も楽しんで肩の荷をおろし発表することが出来ました。このプロジェクトは2年生として最後のプロジェクトに相応しいものになったと感じています。今回のプロジェクトに関わってくださった全ての皆様、本当にありがとうございました。
(消費者トラブルチーム)
    消費者トラブルチームのリーダーを務めた岩城です。
    このプロジェクトは多くの方々の協力なしには成功できませんでした。アンケート実施に協力して下さった六日市中学校の先生方、昨年11月からサポートしてくださっていた13期の先輩方、そしてリハーサルなどで多くのアドバイスをくださった株式会社ラックさん、牛山先生。関わって下さった全ての方々にあらためて感謝を伝えたいです。ありがとうございました。
    私たちのセミナーを最後まで聞いて下さった六日市中学校の皆様、どうでしたか?皆様の今後に役立つことを伝えられていれば嬉しいです。私たち自身の成長に繋がった機会になったと思います。ありがとうございました。

最後に、六日市中学校のみなさん、ラックさんと記念撮影をしました。またぜひ、関われたら嬉しいです!

このセミナーの企画を通して、私たち自身のインターネット・リテラシーの向上にも繋がったと思います。
六日市中学校の2年生の皆さん、先生方、株式会社ラック様、本当にありがとうございました。