メディア学部でイベントを学ぶってどういうこと? 専門学校での学びとどう違う? イベント学を専門とする岡星竜美先生にインタビューしてみました!

“イベント”を学ぶとは具体的に何を学ぶのですか?

高校生のときに、文化祭の実行委員だったとか、バンドを組んでライブをやったことがあるというイベント大好きな人もいるでしょう。また、友だちの誕生パーティでサプライズを仕掛けるのが好き、卒業旅行を企画するのが好き…私はこんな人を”感動体質”の人と呼んでいますが、イベントの仕事に向いています。

将来「イベント創りを仕事にしたい」「イベントのプロになりたい」と考えている人もいるかと思いますが、仕事としてのイベントは、とてもスケールが大きく専門的なことも多いです。2020年に東京で開催される世界的なスポーツイベント「Tokyo 2020」をイメージしてみてください。

日本のイベント業界が総力を挙げて、開会式や大会運営を行うわけですが、世界が驚く斬新な演出やスムーズな運営が求められます。そしてもちろん安全でなければいけません。お客さんがいないとイベントは成り立たないので、PR(宣伝)や集客のこと、そして売上のこともわからなければなりません。学ばなくてはならないことがたくさんあるのです。

これらを、イベント業界で何十年もかけてまとめてきたものが【イベント学】です。ぜひ【イベント学】を学んで、世界を「あっ!」と驚かせるイベントを創ってください。

専門学校でも”イベント”について学べますが、大学で学ぶ意義とは何でしょう?

専門学校の中には、イベント関係のコースや実習があるところもあります。「音楽ライブのステージスタッフになりたい」とか「ミュージカルの舞台制作スタッフになりたい」と、職業イメージが具体的な人にはすぐに実践的な知識・技術が身につくので、専門学校が向いていると思います。

「イベント全体の企画やプロデュースをしたい」と思う人には、大学がおすすめです。先ほども少し言いましたが、イベント全体に関わるためには、アートやカルチャーなどの芸術の知識、契約や安全に関わる法律の知識、コスト(予算)がわかる経営の知識、宣伝・集客の知識まで幅広く求められるからです。

また、イベント制作のチームを組んだときに、メンバーには映像のプロ、音響のプロ、警備のプロなどがいます。そんなメンバーたちとちゃんと会話できて、指示を出せるためには、やはりさまざまな専門知識は必要ですよね。

大学で4年間、広く学問的な知識、専門的な知識そして技術を身につけることは、イベントの仕事のみならず、人生でも将来にわたり役に立つと思います。

メディア学部では”イベント”をどのように学べますか?

イベントは、人間の五感を刺激する”感動メディア”です。五感とは、視覚(見る)・聴覚(聞く)・嗅覚(匂う)・味覚(味わう)・触覚(触る)ということは知っていますよね。最近大人気の食イベント『肉フェス』や『花火大会』は、まさに五感を刺激してくれるイベントです。

ただ、イベントにも限界があります。平昌(ピョンチャン)オリンピックの開会式には3万5000人が参加しましたが、逆に言えば3万5000人<しか>参加できなかったわけです。これをテレビやインターネット生中継することで、世界何億人もの人が見る事ができるわけです。つまり、イベントというリアルメディアと他のメディアが融合すれば最強になるわけです!

メディア学部には、私のようなイベントの専門教員の他に、インターネット、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)、SNS(ソーシャルメディア)、プロジェクションマッピングなど、最先端メディアに関する知識を持つ教員の方が多くいます。イベントと掛け合わせることで、全く新しいイベントを生み出すことができるはずです。

イベントと一口に言っても、スポーツ、音楽、アニメ、ファッション、食…ととても幅広いですが、根本的なことは共通しています。つまり、企画の考え方やプロデュースの体制づくり、スケジュールの組み方などです。これらを、具体的なイベントの事例を通して、階段を一段ずつ登るように学んでいきます。そして、他のメディアと関わることで、まだ誰も見たことがない、これからのイベントがイメージできるようになるはずです。

イベント学はどんな業界・職種を目指す学生にオススメですか?

世の中に感動を与えたい”感動体質”の人は、ズバリ! イベント業界です(笑)。が、イベントは、実はどんな業界でも行われています。自動車業界は『東京モーターショー』というイベントをやっています。ゲーム業界は『ゲームショウ』を、映画業界は『国際映画祭』、スポーツ業界は『ワールドカップ』を行っています。メーカー企業に入社しても、『新商品発売イベント』を実施します。イベントを学んでおけば、どんな業界に入っても活躍できるということです。

また、イベント経験を多く積んだ人は現場対応能力が高い、つまり現場でいろいろなことに気が付いて自ら動ける人材でもありますので、さまざまなサービス業でも重宝がられることは間違いありません。

私は、全国の街に出向いて「イベントで地域を元気に!」をテーマに講演会を行いアドバイスを行っていますが、これからの日本には”楽しいこと・夢のあること”が絶対必要です。

そんなイベント創りが「私には向いている」と思う人は、ぜひ学びに来てください! 心からお待ちしています。


いかがでしたか? イベント学に興味を持ったアナタはぜひ目白大学メディア学部へ!
今回インタビューした岡星先生について、詳しくはコチラの記事をご参照ください。