牛山ゼミの2年生10名が、福井県若狭町の特産品の商品POPを企画制作し、12月に都内で行われた福井県物産イベントに参加しました。

このプロジェクトは、NPO法人若狭物産協会からの依頼を受け、2ヶ月に渡って行われました。学生にとっては企画力・制作スキルの向上と共に地域活性化について考えるきっかけとなり、若狭物産協会にとっては若者の視点から見た商品の魅力開発につながることを期待して企画されたものです。

学生は、まず若狭物産協会の藤本さんから若狭町や特産品の説明を受けた後、実際に梅と鯖を試食。その後、梅農家の方々とオンラインでディスカッションを行い、商品の魅力や想いをお伺いしました。それらを受けて、3年生のサポートを受けながら、中間発表、最終発表を行い、梅2種類と鯖缶の商品POPを完成させました。さらに、学生たちは、自分たちが企画制作した商品POPに対する実際の反応を知るため、神楽坂で行われた福井県物産イベント「ドーンと福井in神楽坂」に実際に参加しました。イベントでは、若狭物産協会のブースにて、来訪者に向けて商品POPの説明を行った他、多くの方々との交流を楽しみました。なお、学生が作成した商品POPの一部は、今後実際に使用される予定です。

特産品の梅と鯖の試食の様子(左) 梅農家の方との意見交換の様子(右)
学生が制作した商品POP(左) 福井県物産イベントに参加する様子(右)

学生レポート

今回の記事は、牛山ゼミ2年生が執筆しました。


 私たちは12月2日(土)・3日(日)と神楽坂にて行われた「ドーンと福井in神楽坂」というイベントに参加しました。東京・神楽坂の神楽坂通り、赤城神社境内、毘沙門天善國寺で行われたこのイベントには、福井県の人はもちろん、東京都に住んでいる福井県出身の方も多くみられ、大変な賑わいとなっていました。イベントには福井県の特産品や、食材を使ったランチ、福井県のご当地アイドルなど、福井の魅力が詰め込まれているイベントでした。 私たちは若狭物産協会の販売ブースに立ち、商品を売り出しつつ自分達が作成したPOPを来場されたお客様に投票してもらう声かけを主に行いました。初めこそなかなか声が出せず、突っ立っているだけでしたが、最終的には商品の完売にまで貢献することができました。
 今回参加した5チームからのコメントを紹介します。

チーム:ブラウニー

 私たちのチームは「若狭の梅干し」と「鯖缶」の2つの商品のPOPを制作しました。どの時間帯も人通りが多くたくさんのお客様が足を運んでくださいました!
 中でもくろ梅に興味を持ってくださるお客様が多く、どのような商品なのか聞かれることが多かったです。味は自身が試食した感想を伝え、商品の説明は学生が作成したPOPと既存のチラシを使用して行いました。
 私達が商品の説明をすることによって購入に至るケースも見受けられたため、実際に商品を販売する事へのやり甲斐を感じることが出来ました。また、鯖缶を購入された方に「どのPOPが魅力的に感じましたか?」と質問したところ、「鯖缶のPOPが良かった、だから買ったんだよ。」という回答を頂き、デザインを制作した身としてとても嬉しく、試行錯誤してデザインを考えた甲斐がありました。 ゼミ生として初めてのプロジェクトだったので、何から始めれば良いかも分かりませんでしたが、先輩とチームメンバーの協力によって最後まで全力を出し切り、終えることが出来ました。今回学んだ事を次の活動にも生かしてスキルアップに繋げていきたいです。

チーム:あぼかどぼーる

 藤本さんと3年生の先輩方の補助のもと、2年生の2人で販売補助を行い、同時並行で私たちが作成したPOPの投票を勧めることは、普段のアルバイトとは違った新鮮さでとても楽しい時間でした。
私たちが作成した赤い梅ぼしのPOPには「若狭の心臓」というキャッチコピーを用いておりましたが、来場者の方々の中には「やっぱり若狭町の特産品ならば若狭の文字が大きく入っているのが良いよね。」や「若狭だからこそ若狭を絡めたキャッチコピーは目を惹かれるなあ。」などといった声があり、複数のPOPを見た中で「若狭町」という文字に惹かれて私たちへ票を入れてくださった方が多くいらっしゃいました。特産食品のPRとして味や色味、他の食品との組み合わせを勧めることはとても重要なことですが、“その地域だからこその特別さ”をPRすることも重要であり、地域活性化に携わるうえで絶対に忘れてはならないことだと改めて気付かされました。 商品のPOPを1から作成することはとても大変なプロジェクトでしたが、沢山の方々のご協力、ご指導があったからこそやり切ることができました。

チーム:ななみく

 私たちは今回のプロジェクトを通して「梅ぼし」と「くろ梅」のPOPを制作しました。神楽坂のイベントにおいて、実際に掲示をして、販売のお手伝いもさせていただきました。
 イベント当日担当させていただいたのがお昼前だったのにもかかわらず、想像していた以上のたくさんのお客様に売り場に足を運んでいただきました。POPをみた上で、商品に興味を持ってくださったりどんな商品なのか聞いていただく機会もありました。POPを制作する上で調べたことや、実際に試食をした上で感じたことをもとにお客様に宣伝することができ、とても貴重な経験になりました。私が商品をお薦めしたことで購入していただいた時、商品の魅力をうまく伝えることができたのだと実感できとても嬉しかったです。
 活動の中で印象的だったのは、POPコンテストに協力していただくための声かけです。購入の流れの中でどのタイミングでお声かけをすれば、協力していただきやすいかを考え取り組みました。協力していただいた際にPOPについて質問してくださる方や、「買いたくなったよ」とお褒めの言葉をかけてくださった方がいらっしゃったため、試行錯誤し制作してよかったと感じました。 今回のプロジェクトを通してものづくりをする時に、受け手がどう感じるかを考える重要性を感じました。作品を制作するということはそれを受け取る消費者がいるということをしっかりと認識し、その方々に伝わりやすい物を作る必要があるのだと実感しました。たくさんの方の協力のおかげで、プロジェクトをやり切ることができました。この経験を活かし、これからも精進していきます。

チーム:smile up

 私たちは、梅ぼしとくろ梅のPOPを制作し、実際に神楽坂でのイベントで商品販売をしました! 企画を行うこと・・POPを制作すること、全てが初めてであったため最初は無事完成することができるのか不安でした。しかし、先輩方にアドバイスを頂きながら空き時間を見つけて会議を行ったことで、自分達の納得のいくPOPを完成させることができました! 
 イベント当日は、お昼時であったこともありたくさんの方々が売り場に足を運んでいただきました。梅ぼし・くろ梅を買っていただいた方にPOPコンテストへの参加の声かけをしていた際に、「キャッチコピー、インパクトがあっていいね」「全て良いPOPで悩む」「買うだけじゃなくて企画に参加できてとても面白かったよ」など、さまざまな嬉しい声をいただくことができ、改めてこのプロジェクトに対してやりがいを感じることができました。
 今回のイベントを通して、自分が知らなかった地域の特産品について知ることや触れることでその地域に対する関心を深めることができました。またPOPを一から自分たちで制作している中でどのようにPRをすれば若狭町の魅力が多くの人に伝わるか、知ってもらえるきっかけになるかなどをより考えながらプロジェクトに取り組むことができました。またイベント当日に足を運んでくださった方たちにPOPを見ていただき、興味を持つきっかけの一つにしていただけたことでとても達成感を感じました。  今回の経験を活かし、今後のプロジェクトでもより地域のことを知り、どうしたらその地域の活性化に繋がるかなどを考えながら取り組みたいと思いました。またPOPを制作してみて、ひとえにPOPと言ってもそれぞれのチームで全くコンセプトの違ったPOPが完成したことから、皆で色々なアイディアを出し合っていくことでより興味関心の深いPRをすることができるのではないかと思いました。

チーム:sumeshi

 私たちのチームは、「若狭の梅干し」と「くろ梅」のポップを制作し、神楽坂のイベントに参加しました。
 正直、私たちはプロジェクトを行うまで若狭町について詳しく知りませんでした。自分が知らなかった町の特産品をPRするということで、まずは私たちが若狭町について知るということから始まったポップ制作は、私たちと同じように若狭町を知らない若者に若狭町を知ってもらうことを目的としてターゲットを若者に設定しました。先輩方にもアドバイスをいただきながら、オリジナルキャラクターを作ったり配色にこだわったり、試行錯誤を重ねて若者にキャッチーなデザインのポップを作り上げることができたと思います。
 実際にイベントで自分たちが作ったポップを見て商品を手に取っていくお客さんを目にすると嬉しさを感じました。また、POPコンテストへ参加してくれた方が自分の作ったポップを見て「キャラクターが可愛い」「キャラクターのネーミングセンスがいいね」等とお褒めの言葉をくださって、やりがいと達成感も感じました。
 今回のプロジェクトを通して、私たちは自分が知らなかった町の特産品をポップでPRするということの難しさと楽しさを感じました。特に自分たちが伝えたいことを限られた大きさの中でデザインすることが大変でした。ポップはいかに端的に表現できるか、キャッチコピーをはじめ、言葉選びから大切だということを学びました。しかし、苦労して作ったポップが出来上がったとき、またそのポップが商品の売上に繋がったときの達成感はポップ作りの楽しさでもあると思います。 若狭町について、そしてポップ制作についての新たな知識を得ることができ、貴重な経験をすることができました。今回学んだことを今後の活動に活かしていきたいと思います。

 10月中旬から始まった若狭町連携プロジェクトでしたが、初めてのプロジェクトだったこともあり各々が緊張や不安がありましたが、本番では無事成功を収めることができました。イベント当日にはお越しいただいたお客様より作成したPOPについてお褒めの言葉をいただいたりしました。若狭町連携プロジェクトを通して得た経験や知識を糧にこれからのゼミのプロジェクトに活かしていきたいと思います。

 ご多忙の中、このような貴重な機会を与えていただいた若狭物産協会の藤本様、アドバイスなどをくださった先輩方、牛山先生や関係者の方々に感謝申し上げます。

若狭物産協会の藤本さんと