メディア学部メディア学科の三上義一教授の新刊『Social Transformations in India, Myanmar, and Thailand: Volume 1』(Palgrave Macmillan, 2021) が刊行されました。(ハードカバー、電子書籍Kindle版、アマゾンで購入可)

三上教授が執筆したのは第5章、『Press Freedom Under the Government of Aung San Suu Kyi: The First 5 Years』で、ミャンマーの外務大臣兼国家顧問のアウンサンスーチー政権下における報道の自由について論じたものです。

同氏は2016年に政権を奪取、民主家リーダーが率いる政権ということから民主化・自由化が期待されましたが、ロイター通信社記者の拘束・逮捕や、ロヒンギャ難民問題などが起こり、報道や言論の自由が促進されたわけでは必ずしもありませんでした。それはなぜなのか。その理由を探ったのが三上教授の論文です。

昨年暮れに選挙が行われ、同氏の政権が圧勝、最初の5年が終わり、次の第2期が始まろうとしていた今年2月、軍事クーデターが勃発、同氏は拘束され、また同国の政情が極めて不透明かつ不安定な状態に陥っています。

そのような折、他の論文も含めて本書における論考はタイムリーであり、意義深いものだといえます。同書の『Volume 2』 は今年中に刊行予定で、三上教授の著書『アウンサンスーチー 囚われの孔雀』(講談社)も近々電子書籍化される予定です。