メディア学部に着任予定であり、メディア史などを専門とする吉田先生に、担当予定の授業やご自身の研究内容等についてお話を伺いました。

どんな授業を担当される予定ですか?

メディアと社会

「メディアと社会」では、メディア学部の基礎科目として、新入生のみなさんに「社会とは何か」のイメージを持ってもらえたらと思います。

授業の前半では、社会学において提唱されてきた理論や学説、社会学というレンズを通して社会を見たらどう見えるかという分析の視点を学びます。授業の後半では、メディアが社会に及ぼす影響や、メディアを社会学的に分析するための基礎的な考え方を紹介します。このように、大きく二つの軸から、メディアと社会の関係を考えます。ビデオを見たり、エピソードを交えたりしながら授業を進めていく予定です。

メディア思想史

「メディア思想史」では、近代以降の日本のメディアに関する思想を取り上げます。主に戦前、戦後、2000年代に区分し、「自由と統制」を軸に展開された多様な思想を紹介していきます。歴史を動かすのも思想を担うのも人間であることから、人物の内面に即して考えます。また、メディア研究者のM.マクルーハンが言ったように、「メディアもメッセージである」ことから、さまざまなメディアの制度・形式の中に見られる思想も取り上げます。

授業での学生の皆さんとの会話を通して、皆さんの興味のあることを取り入れながら授業を進めていきたいと思います。

普段どんな研究を行っていますか?

学部時代から社会学を学んできました。中でもマスメディアと社会の関係についての関心を持っていました。専門は、メディア史、大衆文化論、メディア産業論などですが、政治でも歴史でもなく、社会学固有の領域について興味を持ってきました。また、これまでもメディア団体に長年勤務してきました。最近では、PR、パブリックディプロマシー、キャンペーンなど、メディアによらないコミュニケーションのあり方にも関心を持っています。

※パブリックディプロマシー:広報文化外交。政治と民間が連携しながら、文化的な交流や広報を通して、外国の国民や世論に直接働きかける外交活動を指します。日本でいえば「クールジャパン」の発信などが当てはまります。

メディア実践演習の吉田クラスではどんなことをしますか?

演習クラスは、教員はもちろん学生も主体的に関わりながらつくりあげていくものと考えています。2000年頃に生まれた皆さんのメディア経験を客観的に見つめ直しつつ、そうした経験を基に、さまざまな社会連携プロジェクトを行っていければと思います。

この記事を読んでいるアナタへのメッセージ

メディア学部にはさまざまな分野の先生方がいらっしゃいます。私の所属する「メディアと社会・文化分野」では、社会学を軸に大衆文化やメディア論を学ぶことができます。また、メディア学部のカリキュラムでは、出版社や広告会社など学外の人たちと共同して作業を進めることが多いので、実践的な知識を身につけることができます。

あまりメディア学ということを、狭く難しく考えず、四年間の学生生活の中で、いろいろとチャレンジしてみて、自分の道を見つけてほしいと思います。

プロフィール

氏名 吉田 則昭(YOSHIDA Noriaki)
職位/担当分野 特任准教授/メディアと社会・文化分野
専門 メディア史、大衆文化論、メディア産業論
担当予定授業
  • メディアと社会
  • メディア思想史
  • メディア実践演習1/2/3/4
所属学会
  • 日本マスコミュニケーション学会
  • 日本出版学会
  • European Association for Japanese Studies(EAJS)
  • 同時代史学会
研究内容 戦後占領期・1950年代日本のメディア史、米ソの対日宣伝、大衆文化、広告
主な著書
  • 『戦時統制とジャーナリズム』昭和堂、2010年(単著)
  • 『緒方竹虎とCIA』平凡社、2012年(単著)
  • 『雑誌メディアの文化史 増補版』森話社、2017年(編著)
  • 土屋礼子・井川充雄編『近代日本メディア人物誌 ジャーナリスト編』ミネルヴァ書房、2018年(共著)
  • 土屋礼子編『日本メディア史年表』吉川弘文館、2018年(共著)
  • 朴順愛・谷川建司・山田奨治編『大衆文化とナショナリズム』森話社、2016年(共著)
  • 川井良介編『出版メディア入門 第2版』日本評論社、2012年(共著)
  • 山本武利編『占領期雑誌をひらく -雑誌の諸相-』早稲田大学出版部、2006年(共著)